新年のご挨拶
旧年中は格別のご愛顧を賜りまして、厚く御礼申し上げます。
当社は、昨年5月に創立80年を迎えることができました。煉炭製造及び石炭販売で神奈川の地にて創業して以来、一貫して地域のお客さま、販売店の皆さまに支えられながら歩んできた道でございます。
昨年は新型コロナウィルスの感染拡大により、新たな事業活動や生活習慣である“ニューノーマル”への迅速な移行を余儀なくされました。
お客さまにおかれましては、そうした不安と慌ただしさが社会全体にただよう閉塞感の強い日々の中、当社の事業活動にご理解・ご協力をいただき、一方ならぬお引き立てを賜りましたこと、改めて御礼申し上げます。
新型コロナウィルスは、エネルギー産業の在り方にも多大な影響を及ぼすことになりました。未だ底が見えない経済面での打撃に対し、先進諸国は、環境保全に関する技術革新と、それらが生む新たな産業の成長を“コロナ後”の経済復興の主軸として置いています。
我が国においても、昨年10月26日、内閣総理大臣より「2050年までに温室効果ガスの排出量を実質ゼロにする」との発表がありました。
当社の主力商品であるLPガスは、エネルギーの中では、比較的温室効果ガスの排出が少ない製品です。しかし今回の「実質ゼロ」との野心的目標を踏まえると、更なる効率的な利用を実現する機器や制御システム、そしてそもそもの成分をより温室効果ガスの排出を抑える組成へと変える製造方法などの開発が必須になります。また、身近なエネルギーである電気においても、更なる高効率利用の促進と同時にクリーンな発電方法に関する技術が不可欠です。このように、新型コロナウィルスに端を発した「2050年温室効果ガス排出量実質ゼロ」という国策は、エネルギーの“上流”から“下流”に関わる様々な技術革新を活発化させることになると思われます。
当社では、政府の発表とほぼ同時期の11月に、実質CO2フリーの電気料金プラン「グリーンプラン 」、その後12月1日からは日本初の実質CO2フリーLPガスプラン「みつばちガス&電気グリーンプラン 」の提供を開始いたしました。
これまでも当社は事業環境の変化に際しては、新たな価値を生み出すことに挑み、そして地域の販売店の皆さまとのパートナーシップによって地域社会へとお届けすることで歴史を重ねてまいりました。
今回の大きな変換点にあっても、これを成長の好機と捉え、変わらぬ姿勢で変革へと挑んでまいりたいと考えております。
これからも、皆さまとの80年超の歴史に甘んずることなく、常に社会に合った「新たな価値を創造し続けること」で、地域や社会の課題の解決を図り、お客さまの「安心でゆたかなくらし」の実現に寄与できる事業者を目指してまいります。
2021年が皆さまにとって良い年でありますよう、心よりお祈り申し上げます。
本年も変わらぬご愛顧のほどよろしくお願いいたします。
三ッ輪産業株式会社 代表取締役社長 尾日向 竹信